相田みつをの名言として知られる「つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの」や「しあわせはいつも じぶんのこころがきめる」は、ひらがなで書かれた短い言葉です。
ただ、「だって人間だもの」は作品の文言が変わって広まった言い方で、「置かれた場所で咲きなさい」は相田みつをではなく渡辺和子さんの言葉です。
相田みつをの名言は、短い言葉だけでなく、ひらがなの書き方や収録された作品集まで確かめると、書家として一文字ずつ書き上げた言葉に込めた、人生へのやさしいまなざしがよく伝わります。
この記事では、相田みつをの短い名言を、人生・人との関係・悩みと行動のテーマ別に作品集の出典つきで紹介し、名言ランキングの考え方や、相田みつをの言葉ではないのに広まった名言まで解説します。
この記事のポイント
- 代表作「にんげんだもの」は、1984年の作品集『にんげんだもの』の言葉
- 美術館などが発表した公式の名言ランキングはない
- 「だって人間だもの」は、作品の文言が変わって広まった言い方
- 「置かれた場所で咲きなさい」は渡辺和子さんの言葉
相田みつをの名言一覧
この記事で紹介する主な相田みつをの言葉を、テーマつきで一覧にします。
| 名言 | テーマ |
|---|---|
| つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの | 人生 |
| しあわせはいつも じぶんのこころがきめる | 人生・幸せ |
| 一生勉強 一生青春 | 人生 |
| うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる | 人との関係 |
| セトモノとセトモノと ぶつかりっこすると すぐこわれちゃう | 人との関係 |
| そんかとくか 人間のものさし | 人との関係 |
| やれなかった やらなかった どっちかな | 行動 |
| なやみはつきねんだなあ 生きているんだもの | 悩み |
相田みつをとは
相田みつをは、1924年に栃木県足利市で生まれ、1991年に67歳で亡くなった書家・詩人です。
若いころから書と短歌を学び、曹洞宗の高福寺の武井哲応老師のもとで禅を学んだことが、のちの作品の土台になりました。
自分の言葉を独特の筆の字で書く作品を作り続け、1984年に出版された作品集『にんげんだもの』がベストセラーになって、全国に知られるようになりました。
亡くなったあとの1996年には東京の銀座に相田みつを美術館が開館し、今は東京国際フォーラムの中で作品が紹介されています(参考:相田みつを美術館)。
相田みつをの言葉は、短い文言だけでなく、独特の筆の字と余白ごと味わうと、より深く心に残ります。
代表作をまとめて読むなら、文庫版も出ている作品集『にんげんだもの』がおすすめです。
\ 代表作を書の作品ごと味わうなら /
相田みつをの名言ランキングについて
相田みつをの名言ランキングを探す人は多いのですが、美術館や出版社が発表した公式のランキングはありません。
ネットで見かけるランキングは、サイトごとに独自に選んだもので、順位にはっきりした根拠があるわけではない点に注意が必要です。
そのうえで、人気の高さを事実で示すなら、200万部をこえるといわれる作品集『にんげんだもの』に収められた言葉や、表題にもなった「にんげんだもの」の作品が、相田みつをを代表する言葉として最もよく知られています。
人生についての短い名言
相田みつをの作品には、失敗や迷いを抱えたままの自分を受け入れる、短くやさしい言葉が多くあります。
つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの
1984年に文化出版局から出版された作品集『にんげんだもの』に収められた、相田みつをの代表作です。
人間なのだから失敗してもいい、という意味で、完璧でいなければならないと思い込んでいる人の肩の力を、ふっと抜いてくれる言葉です。
「つまづく」は、今の国語の決まりでは「つまずく」と書くのが一般的ですが、作品では相田みつを自身の書き方がそのまま使われています。
しあわせはいつも じぶんのこころがきめる
幸せかどうかは、まわりの状況やほかの人ではなく、自分の心が決めるものだ、という意味の言葉です。
同じ出来事でも、受け止め方しだいで幸せにも不幸せにもなる、という禅の考え方に通じていて、つらいときに読み返したくなる名言として人気があります。
一生勉強 一生青春
一生学び続け、一生青春の気持ちで生きる、という意味の、とても短い言葉です。
年齢を重ねても学ぶことをやめない姿勢を表していて、座右の銘や、人生の節目のはなむけの言葉としてもよく選ばれます。
あのときの あの苦しみも みんな肥料になった
過去の苦しみや悲しみも、すべて今の自分が育つための肥料になったのだ、という意味の作品です。
つらかった経験をむだなものとして切り捨てず、自分の一部として受け入れる、相田みつをらしい人生の見方が込められています。
日本人の心に響く言葉は、日本の偉人の名言を紹介した記事でも取り上げています。
人との関係についての名言
人とのつき合い方を見つめた作品にも、短くて覚えやすい名言がそろっています。
うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる
同じものでも、奪い合えば足りなくなり、分け合えば余るほどになる、という意味の言葉です。
家族や職場、社会の中で、自分だけが得をしようとする気持ちをいさめる言葉として、今も多くの人に引用されています。
セトモノとセトモノと ぶつかりっこすると すぐこわれちゃう
かたい瀬戸物どうしがぶつかるとすぐ割れてしまうが、どちらかがやわらかければ大丈夫だ、と続く作品です。
意見がぶつかったとき、どちらかがやわらかい心を持てば関係は壊れない、という意味で、夫婦や親子の関係を考えるときによく紹介されます。
そんかとくか 人間のものさし
損か得かで物事を測るのは人間の物差しであって、うそかまことかを測るのは仏さまの物差しだ、という意味の言葉が続きます。
目先の損得ではなく、正直に生きることの大切さを、禅を学んだ相田みつをらしい言葉で表しています。
同じ作品集には、人それぞれ寸法の違う「他人のものさし」と「自分のものさし」を見つめた言葉もあり、比べることに疲れたときの支えになります。
悩みと行動についての名言
悩みや迷いを否定せず、そのうえでどう動くかを問いかける言葉もあります。
やれなかった やらなかった どっちかな
できなかったことを振り返るとき、本当に「やれなかった」のか、それとも「やらなかった」のかを自分に問いかける言葉です。
言い訳を責めるのではなく、静かに自分の心を見つめ直させる、短い問いかけになっています。
なやみはつきねんだなあ 生きているんだもの
悩みは尽きないものだ、なぜなら生きているのだから、という意味の言葉です。
悩みがあるのは生きている証拠だと受け止めることで、悩みをなくそうと焦る気持ちを、少し楽にしてくれます。
短い言葉でまっすぐ伝わる名言は、短い偉人の名言を紹介した記事でも取り上げています。
相田みつをの言葉ではない名言
相田みつをの名言として紹介される言葉の中には、作品の文言が変わったものや、ほかの人の言葉もあります。
「だって人間だもの」
相田みつをの代表的な言葉として口にされることが多い言い方ですが、作品の文言は「つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの」です。
「だって人間だもの」は、言葉が覚えやすい形に変わって広まったものと考えられます。
「挑戦すらしなかった」で始まる言葉
挑戦しなかったことを悔やむ趣旨の言葉が、相田みつをの名言としてネットで紹介されることがありますが、作品集で確かめられる作品ではありません。
「置かれた場所で咲きなさい」「みんなちがって、みんないい」
「置かれた場所で咲きなさい」は、修道女の渡辺和子さんの著書の題名として知られる言葉です。
「みんなちがって、みんないい」は、詩人の金子みすゞの詩「わたしと小鳥とすずと」の一節で、どちらも相田みつをの作品ではありません。
相田みつをの名言に関するよくある質問
相田みつをの短い名言は?
「一生勉強 一生青春」や「しあわせはいつも じぶんのこころがきめる」が、短くて覚えやすい言葉として人気です。
相田みつをの名言ランキング1位は?
公式のランキングはありませんが、作品集の表題にもなった「つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの」が最もよく知られています。
「にんげんだもの」はいつの作品ですか?
1984年に文化出版局から出版された作品集『にんげんだもの』に収められた作品です。
相田みつをの作品はどこで見られますか?
東京国際フォーラムの中にある相田みつを美術館で、書の作品が紹介されています。
相田みつをの名言まとめ
相田みつをの名言は、短い言葉だけでなく、ひらがなの書き方や収録された作品集まで確かめると、書家として一文字ずつ書き上げた言葉に込めた、人生へのやさしいまなざしがよく伝わります。
「にんげんだもの」や「しあわせはいつも じぶんのこころがきめる」には、失敗や悩みを抱えた自分をそのまま受け入れる強さがあります。
一方で、「だって人間だもの」のように文言が変わったものや、ほかの人の言葉が相田みつをの名言として広まった例もあります。
持ち帰りたい一言を選ぶなら、「しあわせはいつも じぶんのこころがきめる」です。
気になった言葉は、作品集や美術館で、筆の字と余白ごと味わってみてください。