「僕から一個だけ。憧れるのをやめましょう」
2023年3月21日(日本時間22日)、WBC決勝のアメリカ戦を前に、大谷翔平選手がロッカールームの円陣で仲間に呼びかけた言葉です。
大谷選手の名言は、会見やインタビューで語った言葉が多く、Numberなどの雑誌やスポーツ紙に、いつ・どこで話したかが記録されています。
一方で、ネットで大谷選手の名言として広まっている言葉の中には、高校時代の恩師や監督の言葉が混ざっているものもあり、出典を確かめると本人の考え方がより正確に見えてきます。
この記事のポイント
- 「憧れるのをやめましょう」は2023年WBC決勝前の円陣での言葉
- 高校1年の目標達成シートの中心には「ドラ1 8球団」と書いた
- 「先入観は可能を不可能にする」は花巻東の佐々木洋監督の言葉
- ワールドシリーズ連覇のセレモニーでは英語で喜びを語った
大谷翔平の名言一覧
この記事で紹介する主な言葉を、話した時期と場面つきで一覧にします。
| 言葉 | 時期 | 場面 |
|---|---|---|
| 憧れるのをやめましょう | 2023年3月 | WBC決勝前の円陣 |
| 160km出すよりも日本一になって岩手の方々に喜んで欲しかった | 2012年7月 | 高校3年夏の岩手大会決勝で敗れて |
| 僕の才能が何かと考えたとき、それは伸び幅なのかと思いました | 2018年 | メジャー1年目を振り返って |
| 世界一の選手を目指す上で通るべき場所 | 2017年11月 | メジャー挑戦の会見 |
| 勝つことというのが、僕にとって今一番大事なことかなと思います | 2023年12月 | ドジャース入団会見 |
| 最高以外の言葉がない | 2024年10月 | ワールドシリーズ優勝 |
| I'm ready to get another ring next year. | 2025年11月 | ワールドシリーズ連覇のセレモニー |
大谷翔平とは
大谷翔平選手は、1994年7月5日に岩手県奥州市で生まれ、花巻東高校から2012年のドラフト1位で北海道日本ハムファイターズに入団した野球選手です(参考:奥州市「大谷翔平選手の歩み」)。
日本ハムで投手と打者の二刀流で活躍したあと、2018年にロサンゼルス・エンゼルスへ移り、2024年からはロサンゼルス・ドジャースでプレーしています。
メジャーではMVPを2021年・2023年・2024年・2025年の4度、すべて満票で受賞し、2023年にはWBCで日本の優勝と大会MVP、2024年と2025年にはドジャースのワールドシリーズ連覇を経験しました。
「憧れるのをやめましょう」の全文と意味
大谷選手の名言として最もよく知られているのが、2023年WBC決勝の前に語った円陣での言葉です。
WBC決勝前の円陣で語った言葉
アメリカ代表にはマイク・トラウト選手やムーキー・ベッツ選手などのスター選手がそろっていて、大谷選手は円陣で次のように呼びかけました。
「僕から一個だけ。憧れるのをやめましょう」
このあと、憧れてしまったら超えられないので、今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう、と続け、「さあ、行こう!」と締めくくっています(参考:THE ANSWER「WBC決勝の円陣で『憧れるのをやめましょう』と言った理由」)。
日本はこの試合に3対2で勝って優勝し、大谷選手は最後の9回に登板して、エンゼルスの同僚だったトラウト選手を三振に取りました。
円陣の言葉にこめた真意
大谷選手は試合後、アメリカのテレビ局FOXスポーツのインタビューで、何も考えないと「あ、マイク・トラウトだ」とリスペクトの気持ちで受け身になってしまう、と円陣の言葉の理由を話しています。
相手を尊敬する気持ちを否定するのではなく、試合の間だけは対等な立場で戦うという意味の言葉で、スポーツだけでなく、仕事や受験の場面で引用されることも多くなりました。
野球と努力についての名言
大谷選手は、高校時代からメジャーまで、野球への向き合い方を短い言葉で語ってきました。
160km出すよりも日本一になって岩手の方々に喜んで欲しかった
2012年夏、高校3年生の大谷選手は岩手大会の準決勝で160km/hを記録しましたが、決勝で敗れて甲子園には届かず、そのあとに語った言葉です(参考:Number Web「大谷翔平の名言」)。
球速の記録より、チームで勝って地元の人に喜んでもらうことを大切にしていた気持ちが伝わります。
僕の才能が何かと考えたとき、それは伸び幅なのかと思いました
メジャー1年目の2018年を振り返って、Numberのインタビューで語った言葉です。
今の実力ではなく、これからどれだけ伸びられるかを自分の才能だと考えるところに、成長を続ける大谷選手らしさが表れています。
どのくらい打ちたいとか、いくつ勝ちたいとか、そういう気持ちはまったくありません
2020年にNumberで語った言葉で、本塁打の数や勝利の数を目標にしない考え方を示しています。
同じころ、二刀流について「全部できるようになったらおもしろいなという、その感じがいいんです」とも話していて、子どものころと同じ気持ちで野球を続けていることがわかります。
大谷選手の言葉は、Numberで続けてきたロングインタビューをまとめた石田雄太さんの『野球翔年』で、前後の話ごと読むことができます。
\ 本人の言葉をロングインタビューで読む /
目標達成シートと「運」の考え方
「大谷翔平 目標達成シート」で探されるのが、花巻東高校1年のときに書いた目標のシートです。
中心に書いた「ドラ1 8球団」
大谷選手は高校1年のとき、81マスのシートの中心に「ドラ1 8球団」と書き、そのまわりに「スピード160km/h」や「一喜一憂しない」など、目標に近づくための要素を書き込みました(参考:Number Web「大谷翔平の目標設定シート」)。
大きな目標を、毎日の行動にまで細かく分けて考えるやり方は、社会人や学生の目標づくりの例としても紹介されています。
ゴミ拾いと「運」
シートには「運」という項目もあり、そこに「ゴミ拾い」と書いたことが知られていて、ゴミは人が落とした運だから拾う、という考え方は花巻東の佐々木洋監督の教えとされています。
大谷選手本人は2024年のNumberの単独インタビューで、打球が抜けてくれたらいいなと思ってゴミを拾っていたわけじゃない、と話し、人に対してどういう自分でいられるかにつながっていると語っています(参考:Number Web 石田雄太「大谷翔平 単独インタビュー」)。
努力を続けた人の言葉は、努力の名言を紹介した記事でも紹介しています。
夢と挑戦の節目で語った言葉
メジャー挑戦や移籍、記録の達成など、大谷選手は大きな節目のたびに心に残る言葉を残しています。
世界一の選手を目指す上で通るべき場所
2017年11月11日、日本ハムからメジャーに挑戦することを発表した会見で、メジャーについて語った言葉です(参考:デイリースポーツ「大谷 メジャー挑戦会見」)。
同じ会見では、自分はまだまだ不完全な選手だと話したうえで、いろんな方に一番だと言ってもらえる選手になりたい、とも語っています。
勝つことというのが、僕にとって今一番大事なことかなと思います
2023年12月14日(日本時間15日)、ドジャースへの入団会見で、チームを選んだ理由について語った言葉です。
エンゼルス時代にポストシーズンに進めなかった経験をふまえ、個人の成績よりもチームで勝つことを一番に考えていることが伝わります。
今日決められて、一生忘れられない日になるんじゃないか
2024年9月19日(日本時間20日)、マーリンズ戦で史上初の50本塁打50盗塁を達成し、チームのポストシーズン進出も決めた試合のあとに語った言葉です。
この試合で大谷選手は6打数6安打、3本塁打、10打点を記録し、これだけ打てたことは人生でもない、自分が一番びっくりしている、とも話しています。
最高以外の言葉がない
2024年10月、ドジャースがヤンキースを破ってワールドシリーズで優勝した直後に語った言葉です。
2025年にはブルージェイズとの第7戦を制して連覇し、本当に全員でつかみ取った優勝だと思う、と仲間への思いを口にしています。
本当に悔しいの一言
2026年3月、連覇をめざしたWBCの準々決勝でベネズエラに敗れたあとに語った言葉です。
大谷選手は、優勝以外は失敗という思いで臨んでいたことを明かしながら、必ず次があるので、と前を向いています。
英語で語った大谷翔平の言葉
「大谷翔平 名言 英語」で探す人に向けて、大谷選手が自分の英語で語った言葉を紹介します。
I'm looking forward to this next phase in my career.
2024年1月、ニューヨークで開かれた全米野球記者協会の夕食会で、大谷選手が英語で約2分間のスピーチをしたときの一節です。
キャリアの次のステージを楽しみにしている、という意味で、ドジャースへの移籍を控えた時期の言葉として報じられました。
I'm ready to get another ring next year. Let's go!
2025年11月、ワールドシリーズ連覇を祝うドジャースタジアムのセレモニーで、大谷選手が英語で語った言葉です(参考:Full-Count「大谷翔平、連覇セレモニーで英語スピーチ」)。
来年もうひとつのリングを手にする準備はできている、という意味で、前年の優勝セレモニーでは「This is so special moment for me.」と、特別な瞬間だと語っていました。
大谷翔平の名言と間違えられやすい言葉
大谷選手の名言として広まっている言葉の中には、恩師や先輩の言葉、出典が見つからない言葉も混ざっています。
恩師や先輩の言葉
「先入観は可能を不可能にする」は、花巻東高校の佐々木洋監督の言葉で、大谷選手が高校時代に教わり、大切にしてきた言葉として知られています(参考:Number Web「佐々木洋の名言」)。
「誰も歩いたことのない道を歩いて欲しい」は、日本ハムの栗山英樹監督が二刀流を勧めたときの言葉で、「自分の才能を信じたほうがいい」は、メジャー1年目の大谷選手にイチローさんがかけた助言です。
出典が見つからない言葉
「夢が人生をつくるんだ」で終わる言葉や「人が捨てた運を拾っている」は、大谷選手の言葉として紹介されることがありますが、いつどこで話したかを示す報道が見つかりませんでした。
引用するときは、会見やインタビューの記事で本人の言葉かどうかを確かめると安心です。
大谷翔平の名言に関するよくある質問
大谷翔平の有名な名言は?
2023年WBC決勝前の円陣で語った「憧れるのをやめましょう」が最もよく知られています。
「憧れるのをやめましょう」はいつの言葉?
2023年3月21日(日本時間22日)、WBC決勝のアメリカ戦の前に、ロッカールームの円陣で語った言葉です。
「先入観は可能を不可能にする」は大谷翔平の言葉?
花巻東高校の佐々木洋監督の言葉で、大谷選手が高校時代に教わった言葉として知られています。
大谷翔平の英語の名言は?
2025年のワールドシリーズ連覇のセレモニーで語った「I'm ready to get another ring next year.」などがあります。
大谷翔平の名言のまとめ
大谷翔平選手の名言は、WBCの円陣やメジャー挑戦の会見、ワールドシリーズの優勝など、どの場面で語った言葉かまで知ると、言葉にこめた考え方がよく伝わります。
高校時代の目標達成シートから、数字にとらわれずに成長を楽しむ言葉まで、どの言葉にも、目の前の一日を大切にしながら大きな目標に向かう姿勢が表れています。
一方で、恩師や監督の言葉が大谷選手の名言として広まっている例もあるので、引用するときは出典を確かめてください。
持ち帰りたい一言を選ぶなら、「僕の才能が何かと考えたとき、それは伸び幅なのかと思いました」です。
気になった言葉は、会見やインタビューの記事で前後の話ごと読んでみてください。
