ドラマ『JIN-仁-』の名言としてよく知られるのが、「ペニシリンでございます」です。
ところが、この言葉は咲がドラマの中で言ったセリフではなく、ものまねから広まった言葉です。
『JIN-仁-』のペニシリンの名言は、ものまねで広まった言い回しと作中の本当のセリフを分けて知ると、ドラマの名場面をより深く味わえます。
ペニシリンの薬効が確かめられるのは第1期の第五話で、「18番!薬効あり」と叫ぶのは咲ではなく山田純庵です。
この記事のポイント
- ペニシリンの薬効が確かめられるのは第1期の第五話
- 「18番!薬効あり」と叫ぶのは咲ではなく山田純庵
- 「ペニシリンにございます」はものまねから広まった言葉
- 咲の本当の名言は「生きておりますよ」など
仁とペニシリンの名言一覧
この記事で紹介する言葉を、話す人物と作中での扱いつきで一覧にします。
| 言葉 | 人物 | 作中での扱い |
|---|---|---|
| 18番!薬効あり! | 山田純庵 | 第1期第五話の場面として知られる |
| ペニシリンにございます | 咲のものまね | 作中のセリフではない |
| 生きておりますよ | 橘咲 | 咲の名言として知られる |
| 人として張らねばならぬ意地でございました | 橘咲 | 完結編の名言として知られる |
| 神は乗り越えられる試練しか与えない | 南方仁 | 仁の名言として知られる |
| わしらは、ずっと、先生と共におるぜよ | 坂本龍馬 | 完結編の名言として知られる |
| 私の幸せは、後の世に仁友堂を残すことでございます | 橘咲 | 完結編の名言として知られる |
| もう一度、生まれてきたい、そう思える国にすることじゃき | 坂本龍馬 | 名言として知られる |
| 雪になりとうありんす | 野風 | 名言として知られる |
| より良き未来をお作りください | 緒方洪庵 | 名言として知られる |
| コロリでございます | 不明 | 作中で確かめられない |
『JIN-仁-』とペニシリンの物語
『JIN-仁-』は、村上もとかさんが『スーパージャンプ』(集英社)で2000年から2010年まで連載した漫画です。
2011年には、第15回手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞しました。
現代の脳外科医・南方仁が幕末の江戸にタイムスリップし、現代の医療の知識で人々の命を救っていく物語です。
TBSの日曜劇場でドラマ化され、第1期は2009年10月11日から、完結編は2011年4月17日から放送されました。
完結編の最終回は、平均視聴率26.1%を記録しています。
ドラマでは大沢たかおさんが南方仁を、綾瀬はるかさんが橘咲を、内野聖陽さんが坂本龍馬を演じました。
ドラマの名場面は、村上もとかさんの原作漫画でも味わえます。
ドラマとは違う展開や結末もあるため、ドラマを見た人ほど新しい発見があります。
\ 名場面を原作で読み返す /
ペニシリンは何話?薬効ありと証明される場面
ドラマでペニシリンが完成し、薬効が確かめられるのは、第1期の第五話です。
TBSの公式サイトのあらすじによると、第五話は2009年11月8日に放送されました(出典:TBS『JIN-仁-』第五話あらすじ)。
梅毒に苦しむ夕霧を救うために
第五話で仁は、野風の先輩の花魁・夕霧が重い梅毒にかかっていることを知ります。
特効薬のペニシリンがない江戸では、仁にも夕霧を治すことはできませんでした。
やがて仁はペニシリンの作り方を思い出し、西洋医学所の緒方洪庵たちに説明して、ペニシリン作りが始まります。
夕霧の容態が悪くなっていくなかで、ついにペニシリンの薬効が確かめられます。
「18番!薬効あり!」は山田純庵のセリフ
ペニシリンの場面でいちばん有名なのが、番号を振った液の中から「18番」に薬効があると分かる場面です。
ここで「18番!薬効あり!」と叫ぶのは、咲ではなく、西洋医学所の医師・山田純庵(田口浩正さん)の場面として知られています。
はじめは仁の医術を疑っていた山田が、薬効を知って声を張り上げる姿は、江戸に新しい薬が生まれた瞬間として多くの視聴者の記憶に残りました。
ペニシリンでございます|ものまねで広まったセリフ
「ペニシリンにございます」「ペニシリンでございます」は、咲の口調をまねたものまねから広まった言葉です。
福田彩乃さんのものまねから広まった
ものまねタレントの福田彩乃さんは、綾瀬はるかさんが演じる咲のものまねを持ちネタにしています。
「南方先生!18番、18番はペニシリンにございます!」というセリフで、咲の丁寧な口調と山田純庵の「18番」の場面を組み合わせたものです。
2017年10月3日放送の『踊る!さんま御殿!!』では、福田彩乃さんがこのものまねを披露し、綾瀬はるかさん本人が立ち上がって同じセリフでものまねを返しました(出典:デイリースポーツ)。
本人がものまねを返したことで、このセリフはさらに広く知られるようになりました。
咲のセリフとして探すときの注意
「ペニシリンでございます」を作中のセリフとして探しても、同じ言葉の場面は見つかりません。
名言として紹介するときは、ものまねから広まった言葉だと添えると、ドラマを見た人にも誤解されずに伝わります。
コロリでございますという言葉
「コロリでございます」も、咲の名言としてあわせて検索されることがある言葉です。
コロリはコレラのことで、第1期の第三話では江戸でコロリが広まり、仁たちが治療に立ち向かう姿が描かれます。
ただし、「コロリでございます」という言葉が作中のどの場面のセリフなのかは確かめられませんでした。
仁のペニシリンの作り方
作中のペニシリン作りは、江戸で手に入る材料だけで、現代の薬を再現しようとする挑戦として描かれます。
大まかな流れは次のとおりです。
- 江戸の町から青カビを集め、栄養を与えた液で育てる
- 育てた液をこして、ペニシリンを含む部分を取り分ける
- 炭にペニシリンをくっつけ、水や酢で余分なものを洗い流す
- 別の液で炭からペニシリンを溶かし出す
- 番号を振った液を患者に使い、薬効があるものを確かめる
現代なら工場で作る薬を、洪庵や西洋医学所の医師たちと力を合わせて作り上げる流れが、この物語の大きな見どころです。
なお、作中の方法は物語の中での描写であり、実際に家庭で薬を作れるものではありません。
綾瀬はるか演じる咲のセリフ
咲は、旗本の娘でありながら仁のそばで医術を学び、支え続ける女性です。
丁寧な武家言葉で語られる咲のセリフには、多くの名言があります。
生きておりますよ
咲の名言として、まず挙げられることが多い言葉です。
ドラマ第1期の第3話で、自分の行いが歴史を変えてしまうことに悩む仁を、咲が励ます場面の言葉として紹介されることが多い一言です。
江戸で命を救おうと力を尽くす仁に、今ここで生きている人の重みをまっすぐ伝える一言として知られています。
人として張らねばならぬ意地でございました。
完結編の第4話で、川越藩の恵姫の手術を終えたあとに、咲が仁に語る言葉として知られています。
損得ではなく、人として譲れないものがあるという咲の芯の強さが表れた言葉です。
先生は、わたくしの運命を変えましたよ
仁と出会い、医術の道を歩むことになった咲の思いが込められた言葉として紹介されています。
仁が歴史を変えてしまうことに悩む一方で、咲にとっては仁との出会いそのものがかけがえのないものだったと伝わってきます。
私の幸せは、後の世に仁友堂を残すことでございます。
完結編で、咲が自分の幸せについて語る言葉として紹介されています。
いつか仁が元の時代に戻るかもしれないと感じながらも、自分の幸せより、仁が江戸に残した医術を後の世へつなぐことを選ぶ、咲の覚悟が表れた言葉です。
仁と龍馬の心に残る名言
咲以外にも、『JIN-仁-』には心に残るセリフがたくさんあります。
神は乗り越えられる試練しか与えない
南方仁の名言として知られる言葉です。
江戸でいくつもの困難にぶつかる仁が、自分を奮い立たせるように口にする言葉として、多くの視聴者の心に残りました。
もとは現代で、恋人の未来が口にしていた言葉として描かれ、江戸で追い詰められた仁が、その言葉を思い出しながら叫ぶ場面が知られています。
わしらは、ずっと、先生と共におるぜよ。見えんでも、聞こえんでも、おるぜよ。
完結編の終盤で、坂本龍馬が仁に語る言葉として知られています。
姿が見えなくなっても、心はずっとそばにいるという龍馬の思いが込められた、シリーズを代表する名言です。
もう一度、生まれてきたい、そう思える国にすることじゃき
坂本龍馬が、自分の目指す国づくりについて語る言葉として紹介されています。
戦や病で命を落としていく人々を見てきた龍馬が、誰もがもう一度生まれてきたいと思える国を目指す、という志をまっすぐに表した言葉です。
野風・緒方洪庵・恭太郎の名言
『JIN-仁-』には、仁や咲、龍馬のほかにも、心に残る言葉を残した人物がいます。
ここで紹介する言葉は、いずれもドラマの名言として紹介されているものです。
雪になりとうありんす
吉原の花魁・野風が、仁への届かない思いを雪に重ねて語る言葉として知られています。
自由に生きることのできない身の上で、せめて雪になって仁のそばに降りたいと願う、切なさのにじむ言葉です。
より良き未来をお作りください
病に倒れた緒方洪庵が、仁に後を託す場面の言葉として紹介されています。
誰もが笑い合える平らな世を願い、未来から来た仁にその実現を託す、洪庵の志が表れた言葉です。
家族のために、生きなければならぬ
咲の兄・橘恭太郎が、大けがを負って命が危うくなった場面で口にする言葉として知られています。
武士としての体面よりも、家族を守るために生きようとする恭太郎の思いが伝わる言葉です。
ペニシリンを日本で初めて作ったのは誰?
作中では仁が幕末にペニシリンを作りますが、これは物語の中の出来事です。
実際のペニシリンは、1928年にイギリスの細菌学者フレミングが発見した最初の抗生物質です。
日本では1944年に国産のペニシリンが研究開発され、「碧素(へきそ)」と名付けられました(出典:エーザイ くすりの博物館)。
つまり作中の仁は、現実の歴史より何十年も早くペニシリンを生み出したことになり、このスケールの大きさが物語の緊張感を支えています。
実在の医師の言葉にふれたい方は、野口英世の名言を解説した記事も読んでみてください。
仁とペニシリンの名言に関するよくある質問
「ペニシリンにございます」は何話のセリフですか?
この言葉は作中のセリフではなく、福田彩乃さんのものまねから広まった言葉です。
元になった「18番」の場面は、第1期の第五話にあります。
「18番!薬効あり」と言ったのは誰ですか?
西洋医学所の医師・山田純庵の場面として知られています。
演じたのは田口浩正さんです。
仁のペニシリンの作り方は本当にできますか?
作中の方法は物語の中の描写です。
実際に家庭で薬として作ったり使ったりすることはできません。
咲の名言で有名なものは何ですか?
「生きておりますよ」や「人として張らねばならぬ意地でございました」がよく知られています。
どちらも咲の芯の強さが伝わる言葉です。
仁とペニシリンの名言まとめ
『JIN-仁-』のペニシリンの名言は、ものまねで広まった言い回しと作中の本当のセリフを分けて知ると、ドラマの名場面をより深く味わえます。
ペニシリンの薬効が確かめられるのは第1期の第五話で、「18番!薬効あり!」は山田純庵の場面として知られています。
「ペニシリンにございます」は、福田彩乃さんのものまねから広まった言葉です。
持ち帰りたい一言を選ぶなら、咲の「生きておりますよ」です。
気になった場面は、ドラマや原作漫画で前後の流れごと味わってみてください。